一般不妊治療-その他の因子

「一般不妊治療は半年が目安」で除外して考えた、その他の因子について説明しておきます。

(1) 一般不妊治療で診断可能なもの

子宮因子・・・主に子宮筋腫や子宮腺筋症ですこれらはそれぞれの状態によって方針が異なるので、一概には言えませんが、一般的には子宮内膜に突出した粘膜下筋腫以外は、それほど妊娠には影響を与えません。粘膜下筋腫の場合は、早期に手術をおすすめしています。
排卵因子・・・無排卵の多くはPCO(多嚢胞性卵巣)の患者さんです。まずは必要最小限の薬の補助で排卵を誘発します。排卵誘発が容易なケースでは、通常の一般不妊治療と同様の流れになります。排卵障害の強いケースでは、誘発を強くすれば卵胞が育ちすぎてしまい、弱いと育たないため排卵個数のコントロールに難渋します。1周期が非常に長くなり、最終的にキャンセルといったこともしばしば起こります。こういったタイプでは、早めに体外受精へすすむのが近道です。
PCOでは、体外受精でも低刺激の方法ではうまくいかない場合が多いです。排卵を止めて全体の成熟を待ってから採卵を行うやり方でなければ、個数が多い割に未熟ばかりしか取れない、といったことになりやすいのです。

(2) 一般不妊治療で診断できないもの

・着床因子・・・内膜の日付のずれがある場合です。良好な胚盤胞を何度も移植しても着床しないといった場合にはじめて疑われます。診断はや子宮内膜日付診で行うことができ、移植日をずらすことによって妊娠可能です。

・受精障害・・・体外受精で、実際に受精が起こるかをみて初めて診断できます。精液検査に問題がなくても受精障害は起こり得ます。顕微授精を行うことによって解決できます。

これらは頻度は非常に少ないですが、一般不妊治療では妊娠は困難で、体外受精が必須となります。診断は、実際に体外受精を行ってみなければわかりません

このように、一般不妊治療を続けていても不妊の原因の全てを明らかにすることはできません。よって、診断の意味でも一度早めに体外受精を行っておくことは有用と考えられます。

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